日本経済の実態と利上げ
今週の米国株は軟調でした。昨夜の雇用統計は明暗ありましたが予想外に失業率は改善していて景気の底堅さが確認されました。
一方でミシガン大学の消費者信頼感指数は下落、将来のインフレ懸念は高まっています。
結果、長期金利は上昇。Amazonが決算をミスったのもあって米国株は沈んで終了。円高も相まって日本の米国株投資家は残念な一週間。
まあ良い時ばかりでは無い。致命的に悪い状況でも無いので冷静に投資継続が吉と思います。
今日の本題、日銀は先日利上げしました、その後も同行の審議委員である田村氏からタカ派発言があって、一部からは批判も出ています。
批判派の比較的まっとうな根拠としてGDPギャップがマイナスなのに利上げとは何事か、けしからん、というのがあります。
セオリーでは確かにそうで、国内生産力(製品だけでなくサービスも含む)がフルに利用されたデマンドプルインフレでは無い場合は利上げは慎重であるべきでしょう。
しかし実態はそんな状況では無い様です。
バスの運転手さん不足は有名な話しで、地方では減便が常態化してます。タクシーもなかなかつかまりません。
介護、看護人材も不足して施設がフル活用出来ていません。
インバウンドで賑わうホテルも従業員不足で空部屋があっても泊められないとも聞きます。
建設土木業も深刻で、帝劇、中野サンプラザの建て替え計画は停滞。能登の復興も進んでいません。
このように詳細に見れば、日本は設備はあっても、人が居ないので稼働が難しい、人材の取り合いで労働コストが急激に上がっていると同時に、需要を満たせていない状況でしょう。
実態として、実質的には日本はGDP ギャップはプラス状態の可能性も否定出来ず、さらにこれに円安のコストプッシュインフレが追い討ちをかけているのです。
都市のホワイトカラーは余っているのに、現場の人材は不足、雇用のミスマッチという構造的要因もありますが、とりあえず利上げして需要をある程度抑制する、人手不足と円安を緩和してインフレ亢進を予防しておくというのも必要でしょう。
過度なインフレは一般庶民に打撃。貧者への課税とも言われますから。