【金融所得税】投資家を襲うのは暴落だけでは無い
投資というのは額面上の元本保証の無い資産運用なので、下落、暴落が最大の危機。各投資家はこれを様々に回避するためポートフォリオを工夫しています。
インデックス運用や長期投資は下落リスクを極力回避する方策として一般的ですね。
しかしいくら洗練された強固なポートフォリオで着実に投資利益を稼いでも、それが水泡に帰してしまう恐ろしい危機があります。
それは言うまでもなく、金融所得税増税。
現在でも投資利益(NISAは除く)の約2割も取られます。リスクを取って投資したのにこの仕打ち。損をして補填してくれるなら納得しますが。
昔は金融所得税なんか有りませんでした。その頃は株もガンガン上がっていたのです。
この様な投資家の敵である金融所得税ですが、今年から、これが増税されていると言ったら驚きでしょうか?
これは意外に知られていません。なぜなら、ストレートに金融所得税が増税されているのではなく、言わばステルス増税。対象者も今は超富裕層だけなので目立たないのです。財務省は非常に巧妙。
その増税とは?
ミニマムタックス(正式名称:「極めて高い水準の所得に対する負担の適正化」)です。この制度は主に超富裕層に対する追加課税措置として設けられています。
• 対象:年間の合計所得(給与・事業・譲渡(株式・不動産等)を合計した「基準所得金額」)が 3.3億円を超える部分が対象
• 計算式:
1. 「基準所得金額 − 特別控除(3.3 億円)」× 22.5% → 「最低税額」
2. これが通常の所得税額(総合課税+分離課税によって計算された税額)よりも高ければ、差額を追加納税
• 目的:金融所得(株式譲渡益や配当など)が多いほど実質税率が低くなる事の是正
対象者と影響
• 総合課税の高額所得(例:給与や事業所得のみ)のみの場合は、累進税率により実効税率が22.5%を超えることが多く、本制度の対象外
• 高額金融所得(株式譲渡・配当など)を主に得ているとミニマムタックスの対象になる可能性
• 一例として・・・《給与1,000万円+譲渡所得10億円》のケースでは、制度により 追加納税が発生した事例も
非常にわかり難いやり方で目眩し的ですね。対象者は超富裕層で、実際にも対象者は年間数百人程度なので、注目されていませんが、これこそが財務省の思惑なのです。
一旦、この様に制度が出来て仕舞えば、後の増税は簡単なのです。なぜなら、国家で法案を通す必要がないから。
この例で言えば、3.3億円の特別控除額は幾らでも下げられるし、22.5%の税率は幾らでも上げられるからです。
常識的に考えて、直ぐにいきなり我々一般人に影響の有る増税になるとは考え難く、「1億円の壁」と言われるように、年間の金融所得が億越えの人が対象というのが当面の着地点でしょう。この程度なら数年以内に増税されるかもしれません。
それでも政治の混乱や天変地異などが有れば、一気に増税にならない保証はどこにもありません。
取りやすい所から取るのは常道。
我々投資家は警戒を怠らない様に増税反対の声を上げ続けねばなりません。
投資は自己責任です