香港国家安全法、中国主導で成立か?
中国全人代において香港国家安全法が事実上可決し、強制的に施行されるという情報があります。あるコラムでは、今週28日に最終日を迎える全人代で採択されれば、事実上法として成立してしまうという内容まで書かれていました。
香港は一国二制度のもと、住民自治が認められていて、法律の制定、追加、改正などは香港の議会で可決されることが基本のはずで、それは香港の憲法(に準ずる法)においても明記されているようです。
それを全人代、つまり中国共産党が根本からひっくり返そうということらしいのです。
昨年の中国への犯罪人引渡法案の際の激しい反対デモにより同法をあきらめざるをえなかった香港において、さらに香港人の人権、自由、権利をはく奪する国家安全法が香港単独で成立するわけがない、と判断した中国共産党指導部がコロナによる国際社会の混乱に乗じて、ついに強硬手段に出たということでしょう。
トランプ大統領は沈黙を保っていますが、ポンぺオ国務長官は既には「香港自治権への死の鐘」と激しく非難しており、議会も外国政府の支配下にある企業の米国株式市場への上場廃止する法律を上下両院が可決しています。
もし香港国家安全法が成立してしまった場合には、たとえば香港で激しい反中デモが発生した場合には、中国当局が合法的に介入し躊躇も遠慮も無く、香港市民を逮捕し、投獄することが可能になります。
こういった事態はアメリカのみならずイギリス、EUも少なくとも「表向き」承認は出来るわけがなく、中国は国際社会の激しい非難を浴びます。
ポイントはそこから。各国が「本音」のどのような対応を取るか?というところ。
アメリカはおそらく、香港への特恵待遇を無くし、中国へのなんらかの制裁に踏み切るでしょうが、選挙を控えるトランプさんですから、強硬一本やりではなく、どこか落としどころを世論の動向を見ながら探って、最後は習近平さんと手打ちするかもしれません。トランプさんは自身の再選しか興味なく、香港がどうなろうと知ったこちゃありません。
欧州各国もコロナでやられて余裕の無いところ、中国ビジネスに悪影響をあたえる強硬策はできれば取りたくないはず。
そうなれば中国の思う壺。はじめはいろいろ非難や反発も食らうでしょうが、じっとほとぼりがさめるのを待てば、大きく中国の権益や経済的利益は損なわれないと踏んでいるのではないでしょうか。
これは私の予想にすぎませんが、習近平指導部の考えそうなシナリオだと思います。
かくして香港は中国香港省に、実質的になるかもしれません。