アレが現実のものとなりました。タイガース、セリーグ優勝！

最近はあまり熱心とはいえませんが、長年の阪神ファンとして嬉しい。前回優勝からもう十数年。ずいぶん昔のような気がします。

タイガース優勝でよく言われるのが経済効果。関西を中心にデパートなどで優勝セールが行われ、また祝いの宴席が盛り上がり、消費が増えるというもの。

全国でみれば優勝の経済効果は何千億円！とか言われますが、本当でしょうか。

まず日本のGDPは600兆円弱ですから、仮に阪神優勝で１兆円消費が増えたとしても影響は微々たるもの。もちろんこの１兆円はグロスなので、GDP換算すれば実態はもっと減るでしょう。

阪神特需は一過性なので、これによって設備投資が増大することもないので、波及効果は無いに等しい。

さらに阪神関連で盛り上がってお金を使い過ぎた分は、どこかで節約せねばならず、そこは消費が縮小する。

せっかくの優勝気分に冷水をかけるようですが、経済的にシビアーに見れば、マクロでみた日本経済への効果は、それほど大きくはありません。

ただし、関西の一部小売店、飲み屋さん限定であれば潤うことは確実なので、地域限定、ミクロの視点ではそれなりのメリットはあります。

やはり経済が上向く、消費主導の経済成長をするには、インフレを上回る賃金上昇で実質可処分所得が増え、しかも消費性向（所得のうちどれだけ消費に廻るか）が上昇することが大事。

この流れが続くことで、設備投資も増えて持続的経済成長が生まれます。

せっかくのおめでたい日に、堅い話で恐縮です。景気の気は気分の気。タイガースファンの皆様は大いに盛り上がって、優勝セール爆買いしましょう。

投資も消費も自己責任で。