先日モーサテを見ていたら、

「新NISAの積立枠の月間予約額が既に2300億円到達」

と報道されていました。

概ね好調というトーンの伝え方。さらに投資対象の大半がオルカンやS&P500の投資信託とのこと。

投資対象は想定通りというか、日本人の投資リテラシーが上がっているのだなあと感慨ひとしお。

ところで投資額としては多いのか少ないのか。

これだけのインフレと円安圧力に見舞われても、日本人の金融資産は依然として1000兆円も金利のつかない預金に滞留している現状からみれば、新NISAの影響は極少かもしれない。

それでも成長投資枠もあるし、これから益々、新NISAは一般的になるでしょうから、年間で数兆円、もしかしたらいずれ十数兆円継続的に投資に向かうかもしれません。

そこで気になるのが為替への影響。

新NISAの投資先の多くが海外株等の外貨建て資産ならば、それは円売りに直結。

例えば、モーサテで報道された、月間新NISA2300億円の積立のうち、2000億円が海外株等とすれば、

それだけで年間2.4兆円。

成長投資枠を含めれば、少なくとも3兆円、ひょっとすると5兆円超えるかもしれません。

ちなみに日本のインバウンド市場規模は年間約3兆円だそうです。インバウンドですからそれはイコール円買。

来年は新NISAだけで、インバウンドの円買いが吹き飛んでしまう程の円売りに。すなわち円安圧力です。

来年は日本と欧米との金利差が縮小し、円安予想が一般的ではあるものの、新NISAが好調なら、それほど円高にはならないかもしれません。

投資は自己責任です