宴の後に昔の嫌なことを思い出したような、後味の悪い今週末。

新型コロナが少し落ち着いて、日本に以前の日常が戻りつつある。

アメリカも、ほぼ全５０州でまだら模様ながら規制が緩められつつある。まだ陽性者が増えているところも結構あるのに、大丈夫か？と思いながらもポジティブサインに安堵。

そこに青天の霹靂。中国が香港に国家安全法の制定を強要するというニュース。

昨年、逃亡犯条例（容疑者を中国に引き渡す）を巡って騒乱が起こり、何とか香港市民が廃案まで持ち込み、コロナの影響もあって、ほとぼりが醒めた矢先。

これは一国二制度の香港の自治権を完全にオーバーライド（ちゃぶ台返し）するもの。中国の意に沿わない＝中国共産党の一党支配に不都合な法も政策も何もかもすべて北京の意向次第で無効可能。

こうなると香港は中国共産党の直接の支配下に置かれるのと何ら変わりない、広東省、上海、浙江省などと事実上同じ扱いとなる。

香港市民の多くが去年以上に反発するのは目に見えているし、アメリカ、イギリスからも激しい非難が既に出された。

去年の長きにわたって米中貿易摩擦が経済の重しになり、最後は解決してしばらくは落ち着くかと思った矢先に、また新たな悪夢が。

これは相当筋の悪いイッシューだと思います。火種が大きくなりかねない。米中間の経済、通商関係を大きく損ないかねない可能性を秘めています。

米国株式市場への新たな悪材料。

新型コロナに加えて、嫌なのが出てきました。要注意と思います。