【米国株価】金融緩和継続とは言うものの
先週のFOMCで改めて現在の超金融緩和を2023年まで継続するという、FRBパウエル議長のメッセージが伝えられました。
短期金利をゼロ近辺に安定させ、完全雇用、物価の安定、信用秩序維持のため資産買い入れなどこれまでどおり、あらゆる手段を取るということです。
これは予想通り。
ならば2023年まで米国株価は上げ続ける、と考えてよいでしょうか。
無論そんな単純な事ではありません。FRBは短期金利やマネタリーベースは直接コントロール可能ですが、長期金利や株価は直接コントロールできません(していません)。
そこは日銀と異なるところで、日銀は既に日本株の最大の株主であり、日本株ETFを爆買いして、日本株式市場の相場形成に大きな影響を与えています、またイールドカーブコントロールも行い、ある程度長期金利も日銀のコントロール下においています。
日銀はいわゆる非伝統的手法を躊躇なく行使しているわけです。
一方FRBはそこまで手荒な事はしていません。いくら短期金利を抑えていても、景気や金融市場の動向によっては長期金利が上がることがあります。
米国長期金利の代表的指標である10年米国債金利はコロナショック後から緩やかに上昇傾向にあり、11月以降は0.9%に到達。12月は0.9%台が定着しつつあります。
コロナワクチン接種が順調に進み、景気回復の足取りが確かになるにつれ、米国長期金利はこれからまだまだ上昇し、イールドカーブはスティープ化するでしょう。
この傾向は金融機関にとっては喜ばしいですが、借り入れに大きく依存するハイテク企業等には、ネガティブ要因。
来年以降のアメリカ長期金利上昇が米国株S&P500にどの程度影響するものなのか、注視したいと思っています。
個人的意見です。すべて投資は自己責任です。