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長期金利上昇のジレンマ

気づけば米国10年国債の金利は1%を優に超え、今朝見てみると1.138%にまで上がっていました。



ナズダックがこのところ停滞しているのは、この長期金利上昇傾向が原因の一つかもしれません。



これからアメリカの経済政策は行政(大統領および閣僚、省幹部職員)、立法(上下両院)を全て押さえた民主党主導で行われます。ご存じの通り民主党のお家芸は財政拡張。これからはコロナ対策という錦の御旗の下、様々な財政支出が行われるでしょう。



さらに政治とは距離を置くFRBもパウエル議長をリーダーにハト派色を鮮明にしており、2023年まで現状の金融緩和路線継続、あくまでも雇用改善(≒完全雇用達成)に拘り続けています。



このように財政・金融政策が全力で景気浮揚にコミットすれば、ワクチンの接種進展と相まって、生産、消費共に回復し実体経済の回復は鮮明になることが期待できます。



しかし、一方でそれは長期金利上昇をもたらすことと同義であり、既にその萌芽が見られるのが昨今の急激な米国10年国債上昇です。FRBはイールドカーブコントロールを現時点では否定しているので、財政赤字が増大し、景気が回復すればするほど長期金利が上昇するというジレンマに陥ります。



ローンで家や車を購入する消費者、借入金依存度の高いベンチャー企業、成長企業等は長期金利上昇の直撃を受けます。現在の1%弱程度なら問題ありませんが、これがさらに2、3%と上昇してくるなら、金利上昇に脆弱な企業の株価に影響が出かねません。



強気、楽観が支配的なこのところの米国株式にも、思わぬ落とし穴が待っているかもしれない。



これから米国長期金利の動向も注視してゆきたいと思っています。




個人的見解です。投資は自己責任です。