意外に平穏に終わった今週の米国株
まさかと思いました。FRBは3月末にSLRへの米国債等組み入れ除外特例の延長を止める、ということです。
なんだそれ?という方はググってください。極々簡単にいうと銀行経営の健全性を保つため、ある程度以上は自己資本をしっかりつみなさい、という規制は米国に限らずどこの国でもあるということは前提として、
コロナショックで金融市場の機能不全を防ぐため、お金ジャブジャブ状態にするため、そこは少し緩和して、一部の超優良銀行を限定し、その自己資本規制を期間限定で緩めます。
その手段として米国債は資産への組み入れ除外してあげますよ、という話です。銀行が国債を自身のバランスシートに計上する場合は自己資本ではないので、本来なら購入額に規制がかかるわけですが、この措置で実質青天井で買えるということです。
コロナから回復していない、まだ金融緩和の手を緩めない、とFOMCであれだけ言っておきながら、SLR特例措置は延長しませんというのは、こけそうになりました。吉本新喜劇で全員ずっこけるという、定番演出がありますが、あれが浮かびましたよ本当に。
ただそれで債券市場、株式市場大混乱かと思いきや、関係する大手銀行株はそりゃ売り込まれましたが、10年米国債の利回りもチョイ上げ程度だったし、ナズダックは上げたくらいで、いたって平穏。
パウエルさん、ちゃんと読んでたということでしょうか。一安心としておきましょう。
確かにコロナ暴落時の緊急措置であったので、一応それが落ち着けば従来の常道に戻すというのは妥当なことであり、納得といえば納得せざるをえない。
それだけ、経済の足腰はしっかりしているということと、善意に解釈いたします。
投資は自己責任です。