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【米国株】CPIショックは過剰反応?

ジャクソンホールパウエルショックの傷も癒えたかと思ったら、CPIショックが襲ってきました。


2020年6月以来の下げとか、もちろん今年最悪の下げ幅で暴落レベル。


市場予想を上回るインフレ率が失望売りを誘発したようです。


ただし、詳細にみてみるとそこまで悲観的かどうかは微妙と思いました。




CPI全体では下落基調継続
このところガソリン価格が落ち着いていて、CPIは3か月連続で下落、直近の最高値は6月の9.1%でしたから、昨夜発表の8月8.3%というのは顕著な改善。ただ市場予想の8.1%をミスったのが嫌気されました。


コアCPIが反転上昇したことが大ショック
何といっても今朝の大暴落の主因はコアCPIが大幅上昇したこと。コアCPIは3月の6.5%をピークに6月まで3か月連続で5.9%まで下落、7月は停滞し5.9%、そして昨夜発表の8月度に6.3%と反転急上昇。


コアCPIはエネルギー、食品など外部環境に左右されやすい要因を除いた、インフレの胆の部分でFRBの「金融引締め薬」の効きを示すもの。今回の結果はFRBの利上げとQTの劇薬すら効果が薄いことを証明してしまい、さらなる荒治療の必要性が露呈した形となりました。




下がりにくいコアCPI
価格や賃金の「下方硬直性」という言葉を社会の時間に習われた方も多いと思います。いったん上がった物価や給料は下がり難い、特にインフレ経済下ではそうです。
今回のコアCPIで注目されたのは家賃の上昇。家賃は日々変動するものではなく、年単位の契約なので、遅れて上がる性質があります。これがコアCPI 上昇に大きく影響したということで、そうなると今後もコアCPIはなかなかに下がり難いということになります。




CPIショックは過剰反応?
これはわかりませんが、コアCPI高止まりという嫌な兆候が明らかになったことは事実であり、さらにFRBのタカ派色が増すことも確定的になったとも言えます。これにより早くインフレが終息するなら、景気後退の影響を最小限に出来るでしょうが、もし長引くならスタグフレーションという身動きの取れない最悪の事態となって、株価暴落の可能性も無いとはいえません。




当面は落ち着いて事態の推移を見守るしかありません。我々個人は株価をどうすることも出来ません。米国株インデックス長期投資では通過点に過ぎないことを思い起こし、不用意な行動は慎みたいものです。


投資は自己責任です。