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【米国PMI】サービス業のインフレは根強い

5月度の米国PMI(購買担当者景気指数)が発表されました。


この指数は企業の第一線、現場で今働いている購買、資材調達等のマネージャー直近の景況感に基づいており、好況不況の分かれ目は50です。


製造業PMI
予想
50.0
結果
48.5
前回
50.2


非製造業PMI
予想
52.6
結果
55.1
前回
53.6


コンポジットPMI
予想
52.6
結果
54.5
前回
53.4



結果はご覧のように、製造業については予想を下回り基準の50も下回りました。製造する為の資材を買う担当者が悲観的ということは、先行き製造業では減産ということ。物が売れていないのですからインフレ圧力は弱まります。


反対に非製造業においては予想を上回り、さらに指数は55.1という非常に高い数値。サービス業は依然として需要が強く資材調達も盛んということ。簡単に言えば景気がいい、安売りする必要なし。結果論ではあるもののFRBの金融引き締めはサービス業にはあまり効いていないのです。


コンポジットは両者を総合したもので、アメリカの場合は非製造業の占めるウェートが高いので、総合的に見て景気は予想以上に強いと言えるでしょう。


PMIの今年初めからの推移をみると、製造業は概ね50以下(前回のみ50以上)で安定。一方の非製造業は驚くべきことに1月の46.6からずっと右肩上がりなのです。これは非常に困った状況です。燃料価格の下落とサプライチェーンの正常化も寄与して製造業の需給バランスは均衡しているのに、非製造業は明らかに需要超過が止まっていない。非製造業は別名サービス業、サービスを提供するのは主に人ですから、人件費は下がっていないということです。


いまの状況ではやはり来月の利上げの可能性は無くならず、仮に利上げは回避できても利下げはずっと先でしょう。インフレを収束させるには金融政策だけではなく、財政の面で引き締め(増税、給付金廃止等)が必要。しかし、バラマキ選挙対策が十八番の民主党には期待薄です。


このインフレは想像以上に手強いと思います。投資は自己責任。