汗の報われる世の中に
「汗が報われる」最近はあまり聞かないですね。ひょっとして死語かな。
このブログではトマ・ピケティの、r>g(リターンはグロースを上回るというのは歴史的にみて事実。言い換えれば資本収益は労働収益を上回る)をしばしば引用して、投資の有用性について書いています。
だからといって決して労働の価値を貶めているわけではありません。我々が豊かな生活の恩恵を受けているのは労働のおかげ。頭脳労働に肉体労働、すべてが大切。人間の職業に貴賤無し。
ただし、労働だけでは真に豊かにはなれず、労働というのは言い換えれば、個人の体が資本ですから、それだけに頼るのはリスクが高い。ゆえに、米国株インデックス長期投資のような、堅実で手間のかからない資産運用を併用するのです。
そして誰でもゆくゆくは引退します。その時に投資からのリターンでゆとりのある生活をするためにも、現役時代から投資で資産形成することが今の日本では必須なのです。
2024年からドライバーさんの労働条件が大きく改善されます。これは特にドライバーさんが優遇を受けるということではなく、本来ならば他の労働者に適用されていた労働条件が、遅れて適用されるだけ。
運輸業界の特殊事情から政治経済的理由で、運輸業に携わるトラックドライバーさん達が、これまで犠牲になっていたのです。それが2024年から正常化するだけです。
物流は経済活動の循環器官のようなもの。そこが機能しなければ経済全体がおかしくなって成長が削がれます。
ドライバーさんの待遇が改善され、安心して働ける環境。当然それはコストアップになるのですが、そこは経営改善、業界再編などで運輸業界全体の収益率が向上し、働く人の待遇改善になる好循環が生まれればと思います。
私は若いころからずっと現場で汗を流すことにこだわってきました。現場、現物、現実の3現主義。それは管理職になっても変わりません。快適な本社オフィスで社内政治と上司のごますりに明け暮れる日々を由としない。そういう気持ちは今も変わりません。
これからまた、文字通り汗をかく季節になります。現場最前線を忘れずにいたいと思っています。