ミスター円こと、元大蔵省財務官の榊原さんが、ブルームバーグのインタビューで、「来年の為替は１ドル１６０円もあり得る」と発言されています。

同氏は昨年の最円安レートの１５０円を見事的中させた実績から注目されています。

１６０円とか勘弁してほしいという国民が大半でしょうし、いくらなんでも来年はアメリカの利上げも終了し、むしろ利下げが視野に入るころ。それなのになぜ、というのが正直な感想。

榊原さんは引退したとはいえ金融のプロ。大蔵省（財務省）の大物OBとして、一般人の手に入らない機微情報、インサイダー情報にもアクセスしているでしょうから、全く荒唐無稽な予想とは言えないところが恐ろしい。

記事によれば、日本の異次元緩和は来年も継続し、円安が続くことから円売りが止まないことが円下落の主因ということのようです。巷でも植田日銀総裁は来年春闘で賃上げが着実にあって、自信をもってインフレ率２％を継続的に上回る見通しが無い限り、YCCさえ撤廃しないという見方もあります。

そう考えれば、段々と１６０円も有りかもとマインドコントロールされそう。（笑）

それでも、昨年もあったように急激な為替変動は財務省が為替介入しますから、比較的短期的に修正されます。１６０円が永続するわけではないので、万一そうなっても少しの辛抱で済むでしょう。

そうだとしても１ドル１４０円台の円安がしばらく続くのでしょうか。海外旅行に行くにしても海外資産に新規投資するにも、厳しいところです。輸入物価も上がる一方。

今年中にドル円１２０円台を予想していたのですが、いつになるのか。

投資は自己責任です。