【新NISA】煽りに屈しない。長期投資の基本は同じ(続き)
先日の続きです。
新NISAを始めるにあたり、
・基本は手数料が安いもしくは不要で、品揃えの良い、SBIなどの大手ネット証券で口座開設する。
・誰でも着実に資産形成できる、再現性のある長期積み立て投資を行うこと。対象は長期に渡って上昇が期待できる全世界株、先進国株、米国株などのインデックス投信を中心に据える。
前回の繰り返しになりますが、これが第一の基本であり、これから投資を始める若い現役世代には、ほぼ浸透していると思われます。
これで全て解決、ならば良いのですが、そうはならないと思っています。
来年の新NISAで初めて投資を始めるという方は、当然ですが経験値ゼロです。ネットや書籍で勉強していても、実際に身銭を切って自分のリスクで投資したことが無いのです。
いくら水泳の本を読んでも絶対泳げません。自転車も自動車も実地訓練しなければ、頭だけで操作を理解していても乗りこなすことは不可能です。当然、投資もやってみなければわからないことが山ほどあります。
さらに少しでも投資マインドがあったり、投資に対する感度や興味、適性のある人なら、これだけ投資情報が溢れ、世界中のあらゆるアセットに投資できる昨今、新NISAを待たなくても既に投資されているはずです。
自分も初心者に毛が生えたくらいで、上から目線で恐縮ながら、あえて本音で言わせてもらえれば、来年の新NISAに新規参入される大量の若葉マーク投資家は、投資に未経験なことはもちろん、確固とした投資理念やマインド、適性を持っていない方も多いのではということです。
これは
・下落耐性が乏しい、少しの損失で直ぐに投資を止めてしまう、売ってしまう人
・人類最高の発明、複利効果を生かす長期投資の成果を得る前に脱落する人
が多い可能性があるということです。
ちょっとどストレートに言い過ぎかな。でもこれは大事なことで長期の資産形成の肝は、下落時や含み損が続くときに、我慢できるかどうかです。
相場の不調が続けば、マスコミも騒ぎ、煽るインフルエンサーも真夏のゴキブリのように湧いてきます。それをスルー出来るか否かです。
辛いときに投資を継続するための特効薬などありません。テレビやネットのネガティブ情報を遮断することなど不可能。
根性で乗り切れるほど甘くもない。
ならば、どうすれば良いのか、せっかくの新NISAの恩恵を受けて長期の資産形成に、普通の人、投資に本来あまり向いていない人でも成功するカギは何か。
端的に言えば、自分のキャパシティ(能力、メンタル、経済力)の範囲内で絶対無理しないということに尽きるでしょう。
理論的には最短で満額積み立てるのが有利といわれますが、人間は理論の生き物ではなく感情の動物。恐怖や損失を回避する存在で、常に合理的に冷静な判断を下せるわけではないのです。
タイトルにあるように、煽りに屈しない新NISAの活用法は、絶対無理しない投資です。一時的に評価額が三分の一になっても、何年も含み損でも余裕で新NISAを続けられること。
この範囲に運用額をコントロールすることが重要です。
そんなに弱気では資産なんか増えない!
大丈夫です。人間は経験から学ぶことができます、慣れるというのもあります。心理的な下落耐性は年月を経るごとに少しづつ向上し、入金額も増やせるでしょう。
いかなるときも投資は自己責任で行いましょう。