悪材料満載なのにあまり下がらない米国株
今朝のニューヨーク株式市場は下がりはしたものの、S&P500種は0.4%下げて3108.46。ダウは112.93ドル(0.4%)安い27821.09ドル。ナスダック総合指数は0.5%下落。昨日の二大ニュース
- 香港人権法案上院可決
- 米中第一次通商交渉デッドロック。年内合意に暗雲
からすれば軽微ですよね。
先ず、香港人権法案を中国が要求するように廃案に持ち込むには、トランプ大統領が拒否権を発動したうえで、上院または下院で3分の2以上の賛成により再可決することを阻止するしかないのです。この法案は上院下院とも全会一致で可決されているのです。それをトランプ大統領の依頼で、上院または下院どちらかでも3分の1以上の議員を翻意させて一度は賛成した法案に反対させるというのは、いくらなんでも無理筋です。
先週まで支配的であった、米中第一次決着間近という流れで、仮に十二月の前半に合意成立すれば、香港人権法案成立の前となる可能性が高く、少なくとも年内は平和にやり過ごせたかもしれませんが、今となってはそれすら難しい状況。
香港問題がモロに米中合意に悪影響を与えることは確実です。
アメリカ議会、世論はもちろんトランプ政権内部の大半も、香港市民を力で弾圧する中国を厳しい目で見ており、トランプ大統領は政治的にも中国と安易に妥協は出来ないでしょう。
中国も彼らの言う内政問題に直接手を突っ込むアメリカの法案成立となると、実質的効力はともかく、中国人のこだわる面子からして相当強硬な立場を取る筈。
通商交渉どころでは無くなると思います。
クリスマス休暇に向けて、米国株はまだまだ波乱含みと予想しています。
あくまでも個人的見解です。投資は自己責任でお願いします。