毎日積み立て生活

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アメリカの株式保有と貧富の差

アメリカのマーケットウォッチというサイトの記事に、アメリカにおける株式保有と貧富の差に関する面白い記事を見つけました。2009年から現在までに、S&P500 は約350%も値上がりしています。日本人と比べて遥かに多くの金融資産を株式で運用している米国人は、さぞや恩恵を受けているはずと思い込んでいました。


その記事によれば、実態は全く異なり、実は所得上位10%の世帯が84%の株式を保有し、下位90%が残り16%を分けあっているということです。つまり、アメリカの金持ちは、この10年で飛躍的に富を増やし、それ以外の庶民はそれほどリッチになった訳ではないということでしょう。


さらに、その記事では引退もしくは引退を間近に控えた世代の大半は、老後の蓄えが十分ではなく、厳しい生活を強いられており、老後も働かざるを得ない状況ということです。


アメリカの公的年金は乏しく、個人で401kを積立てているのですが、低所得者は積立てが足りていないのです。アメリカは極く一部の富裕層と庶民に分断されていて、かつてのアメリカの繁栄を支えた中間労働者層の大半は無くなってしまった。そして彼らの多くは既に中高年層なのでしょう。トランプさんが大統領になったのは、こういった忘れられた人々に対し、アメリカファーストだ、アメリカ庶民の生活が国際関係よりも何よりも優先する、とアピールできたからです。


共和党のトランプが庶民の心をとらえ、民主党のオバマは任期中に貧富の差を拡大させたのは皮肉ではあります。


アメリカ人の大半は、過去10年間せっかくの株高の恩恵を満足に受けられていないのです。元々アメリカ人は消費好きで、いい家、いい車志向が強いので、身の丈を越えた生活で、投資は二の次になった結果ですね。


日本はさらに悪い状況であって、恐らく99%以上の人が米国株上昇の恩恵を受けられず、給与の伸び悩み、増税や公的負担増加に苦しんだ10年だったはずです。若者の雇用状況が良くなったのは、せめてもの救いですが。


これから日本はさらに経済力が低下し、公的負担は増す一方です。なけなしの給料からでも、米国株インデックス投資信託など、手数料が低く、アメリカの成長と安定を上手く取り込んだ金融商品を厳選して投資し、自己防衛していくしかないのかもしれません。


では、お金をかけずに人生を楽しむ方法を見つけることが益々求められますね。