テスラS&P500に仲間入りならず
注目のテスラ株は結局S&P500銘柄に採用なりませんでした。
一定期間継続して黒字を計上するとか、詳しくは知りませんけど要件は満たしていたのに。
つまりは、必要条件は満たしていたものの、十分条件は及ばなかった。
なにか定性的な条件で撥ねられたのかもしれません。
休み明けのテスラ株は、一層売られるでしょう。もともとハイテク、新興株は高値警戒が強かったので、来週も弱い地合いが続くかもしれません。
でも、米国株全体が暴落する材料は無く、今回はせいぜい数パーセントの調整があれば良いほうではないかと思います。
落選はしましたが、テスラが永遠にS&P500に入れないわけではないです。
本当にEV会社として、良質な車を安定して市場投入し、それによって利益を継続して上げられるような、投機家だけでなく、自動車の需要家に信頼されるような会社になってから、堂々とS&P500の仲間入りしていただくのが良いかと思います。
そもそも、私はなぜあんなにテスラ株が人気を集めているか、本当に理解に苦しんでいます。日本、中国、欧米主要各社だって、良質のEVを積極的に市場投入始めており、車自体の信頼性なら、テスラより伝統的自動車会社に一日の長があることは言うまでもありません。
テスラは旧来のエンジン車のレガシーや余分な設備が無い、結果してサンクコストも無いから圧倒的有利とよく言われますが、以前少し車業界に居た私の感覚では、違うと思っています。
今後10年はHV(ハイブリッド)、PHV(プラグインハイブリッド)を含むエンジン車が圧倒的主流です。これは客観的事実。世界の自動車企業の開発体制、マーケティング動向、中長期事業計画を見れば明らかなことです。
その次の10年、2030年から2040年の間にテスラのようなエンジンに全く頼らない純粋なEV社がどこまで伸びるか?世界市場の1~2割もいけば御の字と思います。世界はカリフォルニアやEUのようなところばかりでは無いですから。世界的にEVのインフラが整うのはずーーーっと先のことです。
EV車は使い勝手、緊急時のリカバリー性の面で、まだまだエンジン併用車に劣るということです。
PHV車は今後は各国の環境規制等もあって、伸びるでしょう。主流になっていくかもしれませんが、化石燃料エンジン無しの全くのEV車が市場を席捲するのはまだまだ先。
ならば、テスラのようなEV1本足打法の会社より、広くラインナップ可能な既存の自動車会社が圧倒的に有利ですよね。
個人的見解です。
テスラファンの皆様、テスラ株所有の皆様、怒らないでください。
50年後ならEVが世界の主流になっているはずです。