こんなポートフォリオも有ります、というお話
老後資金の長期積立投資に最適なポートフォリオは何か。
最近は多くの投資アナリスト、インフルエンサー、ファイナンシャルプランナー、ユーチューバー、等々が様々な意見を公にしていますが、概ねオールカントリー、米国株のインデックス積立中心ということで集約されつつあります。
しかしながら、一応の生活防衛のためのキャッシュは保持しておくとしても、それ以外は全て株式インデックスというのは、あまりにもボラティリティが高いということで、アメリカなどでは、
米国株インデックス 60%
米国債券 40%
というのが推奨されているようです。それが上記グラフの青線。
なぜかグラフの下が切れてしまって修正できず申し訳ありませんが、1973~2022年まで、まずまず長期に渡る右肩上がりの安定したパフォーマンスです。
ちなみに日本のGPIFは日本株、外国株、日本債券、外国債券の4アセット均等なので、これよりやや保守的。
そして、それを上回るパフォーマンスの赤線は何かというと、それがダグ・ラムゼイさんというお方(Doug Ramsey, the chief investment officer at Leuthold Group in Minneapolis)の提唱するポートフォリオ。
All Asset No Authority(略してAANA)
正直、私はこの名前の意味がわかりません。「全てのアセット権威無し」???直訳すればそうなりますが、違うのでしょう。何か別の意味があるはず。
なにはともあれ、このポートフォリオはどんなものかというと。
以下の7種類のアセットクラスを均等に持つポートフォリオです。
・S&P 500
・Russell 2000
・stocks of developed international markets in Europe and Asia
・10-year Treasury notes
・gold
・commodities
・U.S. real-estate investment trusts
All Asset というだけあって、簡単に言えば全部乗せといった感じですね。たしかにこれだけ分散しておけば、何があっても安心という気はします。
ただ個人でやるにはリバランスが異常に面倒ですね。こういった内容の投資信託があれば勝手にリバランスしてくれるので有難いですけど無いです。あえていえば8資産均等に近いでしょうか。
ちなみに、アメリカでは上記7種のアセットクラスは全てETFで買えるようです。
SPY, IWM, VEA, IEF, GLD, DBC, VNQ, の7つを均等に持てば良いだけですね。
これらは日本でも買えるのではないでしょうか。長期に渡って安定的に、高リターンで資産運用する一つの方法としてご紹介しました。
これまでは米国株のパフォーマンスが非常に良かったので、どうしても米国株インデックス中心の資産運用に傾きがちですが、これが未来永劫続く保証が有るわけではないので、超長期にわたり資産運用しなくてはならないお若い方は、一考に値するかもしれません。
私の場合はシニア目前なので、現状の米国株インデックス中心でサブとして全世界株(除く日本)のポートフォリオを変えるつもりはありません。その代わり、現金はそれなりに持っておいて、5年でも10年でも公的年金と現金だけで生活できるようにしています。少しでも投資期間を長く、また暴落時に引き出す必要を無くしたいですから。
なお、この内容は'Market Watch' の記事を参考に書かせていただきました。ご興味のある方は、原文を読まれてみてはいかがでしょうか。
投資は自己責任です。