【続編】こんなポートフォリオも有ります、というお話
前回の7資産均等ポートフォリオ(All Assets no Authority)の続きです。
先ず、No Authorityの意味がわからないと書いたのですが、辞書を調べ、考えてみると Authorityという単語には不可算名詞の用法として、「重み」、「自由裁量」といった意味があるそうです。
それならば No Authority というのは、重みづけがない(=平等、均等)、自由裁量が無い(=均等にリバランスする決まり)ということで腑に落ちます。
英語特有の表現ですね。勉強になりました。
それは良いのですが、米国債4割・米国株6割のグラフとよくよく比較すると、常にパフォーマンスは上回るものの、ボラティリティが大きいことが見て取れます。
7資産のうち米国債の比率は7分の1、約14.3%で比率としては低いです。コモディティやリート、ゴールドは株式とは異なる値動きが期待できるものの、やはりボラは大きいので、トータルすると、下げ相場には耐性が低いということなのでしょう。
結局のところハイリスクハイリターンの原則を覆すローリスクハイリターンのポートフォリオというものでは無いということですね。
個々人がどこまでリスクを許容出来るかに帰結するということで、万人向け万能のポートフォリオというのは難しい。
今年に入ってからのちょっとした軟調相場ですら、大変なストレスを抱えている投資家の方が多いと聞きます。
全く妥当で真っ当なジェイソンさんの投資に関するご著書が批判されたりもしました。
日本人の気質や、日本に株式インデックス長期投資による資産形成が根付いていないこと等々、総じて我々ジャパニーズピープルの相場下落耐性は低いような気がします。
大きく儲けなくても良いから損はしたくない。ただでさえ少ない資産を減らしたくないというのが多くの方の正直な思いなのでしょう。
せっかく続けていた米国株インデックス長期積立投資も、相場の下落で気を病んで止めてしまっては元も子もありません。
どんなときも平常心で続けられることに重きを置いて、余裕ある投資を行うことが重要と思います。
投資は自己責任です。