昔から、ひょっとすると有史以来、年寄りは常に若者の不甲斐なさを嘆いて、「最近の若い奴はだらしねえ」と言ってきました。

しかし、令和の日本では歴史的転換が起こっているのではないでしょうか。

最近の若い人は本当に凄い。

我々のようなバブル世代はブランドで身を固め、経歴もキラキラだけど中身はいまいち、という人が多い印象ですが（個人的偏見です。ちなみに自分は外見、中身共に平均以下のバブル爺です）。

最近の若い人、２０代、３０代の人は男女問わず、心底素晴らしい、印象に残る人が多いです。

社外で打ち合わせしても、おじさん上司より余程知識豊富でしっかりしている女性社員など珍しくもありません。

語学力、ITリテラシー、プレゼン能力は若手が圧倒しているのは言うまでもありませんが、人脈やネットワークさえも侮れません。SNS等を有効に駆使しているのでしょうか。

ビジネスの場に留まらずレストランやバーなどで、とても若いスタッフさんで「バイトの人で大丈夫かな？」なんて失礼なことを考えていたら、洗練された接遇と料理、お酒に対する豊富な知識に圧倒されることもしばしば。

ちょっと以前のことになりますが、あるレストランで若いけれどとても感じの良いソムリエの方がおられたので、思い切って予算と大まかな好みを伝え、お酒と料理のセレクションをお任せしたら、クリエイティブで斬新だけども、奇をてらいすぎないというか、本当に満足できる料理とワインの組み合わせで感激したことがありました。

あの若さでどうしてこんな知識まで、と心底驚きました。裏でシェフに教えられただけではない、淀みない自信に満ちた説明を聴いていると、彼の実力であると確信しました。伺ってみると、学生時代からバイトで高級レストランで働いたり、自腹で海外に行ったり、ずっと勉強していたそうです。

こんな凄い日本の若者達なのに、給料は上がらず、さらになけなしの給料から多額の税金が引かれ、厳しい生活を余儀なくされている人が多くいます。

これでは優秀であればあるほど、日本を去って海外で活躍する人が増えるばかり。

そうなれば日本に未来はありません。

我々のように恵まれた時代を生きたものとして、彼らのために出来るだけ消費したいと思います。

老後の心配をし過ぎて、倹約ばかりでケチケチ生活するだけでなく、元気なうちにしっかり使って経済を活性化させて現役世代に貢献するのも、シニアの重要な役割ではないでしょうか。