【新NISA】年齢によって異なる活用法
来年スタートする新NISAは、無期限に利用できる投資利益の非課税制度。
使った方が良いですよといった次元ではなく、少子高齢化衰退ばく進、国民負担率増加一途の日本で生きていくのなら、新NISAで賢明な投資を継続することは、もはや必須と言っても過言ではありません。
新NISAを上手く使いこなせるか、使いこなせないかで、人生が左右される世の中が良いとか悪いかと言ってる場合ではないのです。
若い世代の方はまさに、新NISAと共に人生を歩むことになります。20歳から始めて100までなら80年のお付き合い。配偶者との時間より長いかもしれない。金婚式プラス30年。
シニアはもちろん短くて、65歳から100歳まで生きても35年。しかも年金暮らしの35年は現役世代とは異なります。
同じ新NISAでも若者と老人が全く同じ投資をしていて良いのだろうかという問題意識があります。
山崎元さんほか、多くの識者が推奨するように、新NISAでは、全世界株式、または米国株式、先進国株式のインデックスファンド100%。可能な限り枠を早く埋めてガチホ。
ファイナンス理論的にも、歴史的にもこれが最も再現性のある、長期的に資産極大化を達成する方法。
投資ガチホ期間が20年以上あって、余裕をもって新NISA口座に資産を寝かせておけるなら、正しい選択と思います。
しかし、シニアで投資期間がそれほど長期でない場合はどうか。
株式100%はどうしても短期的価格変動が激しい。インデックスであっても2割、3割の下落は覚悟せねばなりません。さらに為替リスク(為替レートの変動)を加味するとボラティリティはさらに高まります。
年金暮らしのシニアがなけなしの資産を運用して、取り崩しながら新NISAで運用するシチュエーションを想像してみてください。
不幸にも自分の資産が乱高下、半分になってしまう。自身の寿命は短くなり、健康不安は増すばかり。数年後に株価が戻るまで元気だろうか。
誰もが勧めるオルカン(全世界株式インデックスの愛称)であっても、これでの100%運用は、時間と資産に余裕の無いシニアならばハードモード過ぎるのではないかと、個人的には思います。
ならば何が最適かといえば難しいのですが、たとえば
・より価格変動の穏やかな債権の割合が大きいファンドに投資
・無理に新NISAに全財産注ぎ込まず、バッファーとして現金、ゴールドなどでヘッジする
などが考えられるでしょう。
わたしもどちらかといえば、シニアに近い世代。
既に特定口座で外国株式を多く運用しているので、新NISAでは少しリスクを抑えた運用にしても良いかなと思ったりしています。
投資は自己責任です。