【格差拡大】景気は悪くても株は上がる
日本の景気は良くありません。黄色信号から赤に変わりそう。
2023年10〜12月期の国内総生産(GDP)は実質前期比0.1%減、年率換算で0.4%減。2四半期連続のマイナス成長。
個人消費と設備投資を中心に内需が軒並み落ち込んだことが原因。
2四半期連続のマイナスはイコール、リセッションです。
日本の定義では違うらしいですが、アメリカなど国際基準では正真正銘のリセッション。
因みに、続く2024年1~3月期もマイナス予想だそうで、いくらなんでも9ヶ月もマイナスが続けば、日本政府もリセッションと認めざるを得ないでしょう。
もっと酷いのは日本人の実質賃金で、既に21ヶ月連続のマイナス。
物価上昇に賃金が追いついていない。給料だけで暮らしていると貧しくなっている。
21ヶ月も連続で。
この実質賃金も改善の見込みは無い予想、24ヶ月連続マイナスが確実視されています。日本人は二年も連続して給料だけでは貧乏になるばかり。
国内景気は酷い状況と言えるでしょう。
一方で日本株は高騰続きで最高値間近。
普通に考えれば有り得ない、一見おかしな現象。
しかしちゃんと理由があって、上場している大企業の多くが日本ではなく海外で稼いでいるから株価上昇しているのです。
日本株を牽引しているのは、半導体関連、トヨタを筆頭とする自動車関連、ユニクロを世界展開するファーストリテイリング等、ビジネスの大半は海外なのです。
言うまでも無く、これら企業は昨今の異常な円安で最も恩恵を受けています。
株価が上昇して当然。
どうですか、日本人の国民生活と日本株は乖離していて、いびつな状況なのです。
これはインフレの最大の原因である円安を是正しなければ、改善しません。
しかし実際は難しく、為替相場は日本の要因だけで決められるものではありません。
それでも日銀が大幅利上げすれば、ある程度は円高に向かいますが、やり過ぎは副作用が強烈で、株価は暴落、利払い上昇で中小企業の倒産続出になりかねません。
なんか絶望的ですね。
それでも、われわれ一般庶民として出来る事は有ります。
円預金を海外資産に移して円安に対抗する事。
株式投資でインフレに対抗する事。
儲かっている企業に転職する事。
等々、もう自分の身は自分で守るしかない。
愚直に真面目にやっていれば、何とかなる昭和の日本ではないのです。
ハードモードです。
投資は自己責任です