上の一昨日のブログでも書いたように、今回の米中第一次合意はトランプ氏の喧伝するbig dealとは異なり、mini dealに過ぎないことは、

関税削減範囲・率が最小限であり、中国の国営企業への補助金問題、中国へ進出した企業の技術移転強要問題、知的財産保護問題等、いわばアメリカにとって不公正な中国の経済政策そのものが、根本的かつ具体的に解決されていないことからも明らかです。

また、このmini dealでさえも米中両国で未だ調印がされておらず、中国は合意内容についても、英文を中国語に訳して共産党中央の承認を得るまでは、最終承認ではないと主張しています。

特に米国産農産物の購入について双方の主張が異なっており、これで本当に合意と言えるのか？予定通り１月早々にサイン可能か？といった疑念は拭えません。

さらに、クドロー米国家経済会議（ＮＥＣ）委員長は、中国が「第１段階」の通商合意の条件を履行しなければ、米国は関税を含む措置を講じると述べたようです。

つまりは合意に両国サインをしても、その履行状況についてアメリカは厳しくチェックしますよという話で、以前にもあったように、トランプ大統領が中国の農産物購入が進まないのに痺れを切らし、突然ツイッターで関税強化宣言をしないとも限らないわけです。

１２月以降、先週までは比較的好調な雇用を始めとする経済指標と、米中合意を燃料に米国株価は上昇してきましたが、そろそろ燃料は使い果たしたような気がします。

来年以降、当面株価を上げる目ぼしい材料はあまり見当たりません。ということは株価天井感もあるなかで、ネガティブニュースに神経質に反応する傾向が出てくるかもしれません。

私としては、下値は果敢に拾ってeMAXIS Slim米国株式S&P500の積立資産額を増やしてゆこうと思います。