米国株価が異常か正常かは判断の要素が入るので、主観的なものです。人によって意見がわかれるのはそのため。

一方で客観的に見て米国株価は現在どういった状態かということは、情報として知っておいてよいでしょう。

最新ロイターの記事によると：

・直近のS&P500のPERは21.1倍で、2002年以来の最高値。
・S&P500は３月終盤の最安値から６月1日の２か月余りで37%も値上がり。
・失業率は大恐慌以降で最悪。５月末の雇用統計は非農業部門の前月比雇用減少は745万人に上ると予想。

こうして並べてみると、異常と言わないまでも今の株価に一見違和感を感じてしまいます。しかしながら、味方によっては全く正常という見解も成り立ちます。

・PERの高さは史上最低のほぼゼロ％金利なのだから、利回りを考えると不思議でも何でもない。
・新型コロナ対策のため異例の金融、財政政策を発動し、景気を強力に下支えしていて、市場から不安は払しょくされた。感染拡大も落ち着いて経済も再始動している。短期間の株価上昇はそれを反映しているだけ。
・雇用は４月までに既に2050万人も減少している。減少のスピードはむしろ着実に落ちてきている。

解釈はいかようにも可能。確実なのは今居る「現在地」を示す客観的な数字、データのみ。

そして自分の投資判断の結果責任を負えるのは当の本人、自分だけ。第三者の誰の判断にも責任を転嫁できない。

たとえ結果が良かろうと、思惑と大きく違おうと、それを受け入れていくしかない。あたりまえですがそれが個人投資家。

投資家になる前に自己の確立した大人であらねば、と思う次第です。