毎日積み立て生活

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【死の三重奏】インフレ、高金利、財政悪化

休日に縁起でもない、気分が悪いタイトルですみません。


陽が長くなり春の兆しが感じられる今日この頃、株価は世界中で爆上げ。依然弱い実体経済にもかかわらず投資家の皆様は、一足早い爆益の春真っ盛りといったところでしょうか。


しかしながら「治に居て乱を忘れず」という言葉もあります。個人的に驕る心を鎮める休日といたします。




アメリカではFRBによる超金融緩和政策に加え、民主党が推す約200兆円もの経済対策が実行されようとしています。財源は将来の法人や富裕層への増税で賄われる予定ですが、出来る見込みも、出来たとしても足りるという保証はありません。


アメリカ政府の財政は大幅に悪化するでしょう。


そこに景気回復とともにインフレが訪れます。現政権とFRBのスタンスは2%を越えるインフレもある程度許容して、完全雇用達成(トランプ政権コロナ前はほぼこの状態)を追求するというスタンスなので、景気過熱とインフレが仲良く共存し、自ずから長期金利は高騰します。


景気過熱が極まれば、さすがのFRBは金利引き締め(=短期金利上昇)を実行します。


長短金利の高騰は株価には決定的にネガティブ。株価は大幅に調整するはずです。


そこでの調整が上手くいけば、比較的短期間で経済も株価も正常化するでしょう。


しかし失敗すれば、金利高騰により未曽有の巨額財政赤字の利払いが財政をさらに悪化させ、加えて景気後退で税収も減るとなれば、財政の悪化に歯止めがかからず、それはやがてドルの信認が揺らぎ大幅なドル安となりかねません。


これは経常収支赤字体質の米国にとっては、大きなインフレ圧力となります。不景気の中のインフレ。つまりスタグフレーション状態に陥り、アメリカ経済も株価も長く暗いトンネルに入り、抜け出すのに容易ならざる状態となります。




70年代、アメリカは長いスタグフレーションに悩まされました。そのころは株価は長期低迷し、原油をはじめコモディティはインフレ状態でした。


同じようなスタグフレーションに数年先ならないと言い切れるでしょうか、どこの記事か忘れましたが数日前、元財務長官で経済学者のローレンス・サマーズが、上記したような警告を発しています。


現財務長官のイエレンは、インフレ圧力は極めて弱く心配無用と切り捨てたようです。


イエレンを信じたい気持ちは山々です。けれど。。。一応頭の隅にサマーズの警鐘は置いておこうと思います。


過度な楽観主義への戒めとして。





今日は個人的独り言です。投資は自己責任でお願いします。