米CPI、7月結果についての個人的感想
今月も恒例のCPI(7月度)が発表されました。CNBCの見出しを引用すれば、 “not as bad as feared” (恐れていたほどには悪くない)。
概ね予想範囲内だったようで、株式市場にはマイルドポジティブ。ナズダックは少しのマイナス、ダウとS&P500はチョイプラス。
なんと、ごく僅かながら10年国債利回りは下落(価格上昇)。
FRB議長のおっしゃるとおり、インフレは亢進などしていない、徐々に落ち着いている。
だから雇用安定が第一!最優先。
テーパリングは慎重に。
ということになるのだろうと市場は捉えているかのようです。
そうかなぁ、違和感あります。CPIのコア(エネルギー、食費影響除き)ですら前年比4.3%もの上昇。
FRBのインフレターゲットは2%じゃなかったでしたっけ?遥かに上回ってるじゃないですか、先月(4.5%)よりは少しマシだとしても。
聞くところによると、高騰が話題になっていた中古車価格、木材価格などは先月になって随分落ち着いているとか。
中古車価格なんかは10.5%(6月)→0.2%(7月)まで急落、パウエルさん言うところのインフレの一時的要因はかなり収まっているわけです。
それでもなおこの数字。繰り返しますが、インフレターゲットは2%です。
個人的期待ですけれど、今月末のジャクソンホールでは、しっかりとせめてテーパリングは遅滞なく行っていきますよ、くらいははっきり表明してほしいものです。
もう十分、経済は回復軌道に乗っており、少なくともデフレの心配は有りません。雇用も時間とともに徐々に回復するでしょう。
早く金融市場を非常時体制から通常に戻し、健全な金融機能が働くようにしていただければと思います。長い目で見ればそれがアメリカ経済に絶対にプラスと思います。
なんでテーパリングごときでも、なかなか踏み切れないのだろう。
今、馬鹿みたいに買っている債券の購入を少しづつ減らすだけですよ。何もFRBが手持ちの資産を売って、ドルを回収しようってんじゃあ無いんです。
それくらいは、いくらハト派とはいえ、近々やりますよというくらい言っても罰は当たらないんじゃないですか、と思うわけです。
最後は愚痴になり恐縮です。
投資は自己責任で。