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恒大ショックとリーマンショックはミカンとリンゴを比べるようなもの

週明け早々やってきました、世界同時株安。米国株S&P500も1.7%強下落し、50日平均線を下抜け中。


日本時間21日午後時点では米株全般に先物は戻しており、アジア株も日経以外はそれほど大崩れしていません。


恒大問題の推移、今週後半のFOMC待ちの様子見というところでしょう。




今回の恒大ショックをリーマンショックの再来になぞらえがちですが、少し違うと思います。




恒大問題は中国の通貨である元経済圏、国際通貨とは言えない中国元の経済の中で発生していることで、世界通貨であるドルほど中国外への影響力はありません。


海外の大手金融機関の融資割合も限定的。もし恒大がデフォルトしてもシステミックリスク、金融恐慌が世界に拡がる可能性は低いはずです。恒大の売り出している怪しげな理財商品も中国内の投資家が買っているだけです。




一方で、恒大を中国政府が半ば放置状態で倒産させることになれば、融資が回収不能になった中国内の銀行が経営不安に陥り、中国の金融システムが不安定化する可能性はあります。


恒大のサプライヤー等、関連企業の連鎖倒産が発生するだけでなく、他の不動産デベロッパーにも影響は必至で、不動産市況悪化や貸し剥がしを起こしかねません。


中国経済を支える大黒柱の一つである不動産セクターが低迷すれば、日本のバブル崩壊後のような、中国経済の冬の時代が長期化する懸念さえあります。




どう転ぶかは習近平中国政府の匙加減ひとつ、とはいえ金融システム崩壊だけはいくらなんでも回避するでしょうから、危ない銀行は公的資金を入れるなり、他の銀行に救済させるなどして切り抜けると思います。


それでも不動産業界、多くの富裕層の被害は避けられないでしょう。習近平による見せしめみたいなものです。共同富裕政策の一つという位置づけ、バブルに乗っかる方が悪いとされて終了しそうですね。




したがって恒大ショックとリーマンショックはミカンとリンゴで別もの。リーマンのような世界の金融システムへの打撃は無いでしょうが、中国経済の低迷によって、中国市場に依存している企業は影響が大きいと思われます。




投資は自己責任です。