防げない災難と防げる災難
アメリカの竜巻第一報を聞いたとき、ケンタッキー州に被害と知り、まず私の好きなバーボンは無事だろうかと、不謹慎な思いが過ぎりました。
しかしそれも亡くなられた方の人数、被災地の映像を見て、直ちに血の気が引く思いに変わりました。
日本と違ってアメリカの家屋は堅牢そのもの。レンガ、ブロックの確りした住居が多いわけですが、それらが跡形もなく粉々になった状況は今回の竜巻の凄まじさを伝えています。
被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げるとともに、一刻も早いご回復、復旧をお祈りいたします。
私はこのような竜巻に遭遇した経験が無く、どのように避難、対処すればよいかわからないのですが、台風と違って一瞬のことで逃げる暇も無いようです。むしろ地震被害に近いかもしれません。
昔、竜巻危険地域には地下に非常用竜巻シェルターがあると聞いた記憶があるのですが、どの程度普及しているものか、仮に各家庭にあったとしても外出していたり、車の運転中ならどうしようもありません。
自然の前に人間は弱い存在です。いかに技術進歩しても依然防げない災難があることを思い、自然に対する畏敬の心を持ち続けたいと思います。
自然災害とは逆に人災は防げる災難。
長期にわたる異例の大規模金融緩和と民主党のばら撒きの結果、米国のインフレの炎は勢いを増すばかり。
バイデン爺が今がピークと言ったそうですが、さらなる財政出動法案を通したいためのポジショントークとしか思えません。
このまま放置すれば、インフレの火は手が付けられないほど燃え盛り、実体経済も株価も大被害を被るでしょう。
こうなれば、まさに人災。適切に対処すれば十分回避可能な災難なのですから。
今週は今年最後のFOMC。
危機管理は迅速かつ強力な初期対応が必須です。
FRBにおかれてはテーパリングペースを速める検討とか呑気なこと言わず、来年早々にでも資産購入をスパッと止めてほしいと思います。
それでインフレが収まってくれば利上げは最小限にしかもゆっくり取り組めますし、収まらないほどのインフレならば、間髪入れず利上げして、被害が手を付けられなくなる前に対処できます。
景気と雇用は十分すぎるほど回復しているので、今なら思い切った金融政策が可能です。
よろしくお願いしますよパウエルさん。