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FOMC、不透明感、警戒感の中での楽観的予測

FOMCが開催され、FRBパウエル議長のメッセージが市場に伝えられた今日の米国株式市場は、相変わらずナスダックが小幅続伸するも、ダウ、S&P500は逆に若干の修正が入り終了。特に何のサプライズも無ければ、目新しい材料も無かったということでしょうか。



今回は2023年までの経済予測も発表されました。ここは私に言わせればとても楽観的な数字が並んでいて、びっくりしますが、全体のメッセージとしては、今回のような事態は前例が無いゆえに先行き不透明、予測困難であるがゆえに強い警戒感がにじみ出ています。






報道されている主な内容を下に抜粋してみました。

“We’re not thinking about raising rates. We’re not even thinking about thinking about raising rates,” Fed Chairman Jerome Powell said.

とっても面白い表現。一見ミスプリントかと思いました。パウエルさんは利上げしようと思うことさえ、思ってもみないと強調。逆に見ればマイナス金利は無いとも取れますね。



The Fed also said it will continue to increase its bond holdings, targeting Treasury purchases at $80 billion a month and mortgage-backed securities at $40 billion.

債券も買い増しします。米国債800億ドル、不動産担保証券400億ドルを目標に!ここでは触れていませんが、ハイイールド債などの社債も必要に応じ継続して購入継続ということで債券市場対策も万全。



Powell said the economic projections were made with the “general expectation of an economic recovery beginning in the second half of this year and lasting over the next couple of years, supported by interest rates that remain at their current level near zero.”

ここは重要なポイントと思っていて、今回発表したFRBの経済予測は現行のゼロ金利に支えられという前提のもと「今年の下半期から今後数年、経済が持続的に回復する」という「一般的期待」に基づいている。としていること。



えっ?そんな一般的期待(general expectation)、予測や見通しでは無く、に基づいて経済予測するのですか?そりゃ誰だって、下半期から経済が持続的に回復するように期待しますよね。何か腑に落ちませんよ。

Fed funds rate: 0%-0.25% through 2022, with the long-run rate at 2.5%

GDP: -6.5% 2020, 5% 2021, 3.5% 2022, 1.8% 2023

Unemployment: 9.3% 2020, 6.5% 2021, 5.5% 2022, 4.1% 2023.

Headline inflation: 0.8% 2020, 1.6% 2021, 1.7% 2022, 2% 2023.

絵にかいたような景気回復です。これが本当に実現するならけっこうな話です。でもこれだと2023年は利上げですね。



However, Powell has stressed that the pace of the recovery is dependent on the path of the coronavirus. He noted Wednesday that the economic projections shouldn’t be interpreted as official forecasts.

FRBは何て楽観的なんでしょう、と思ったらやはりこれには落ちがついていて、「回復ペースはコロナ次第」。今回の経済予測は「公式なものではない」とちゃぶ台返し。

そんなの意味ねーじゃん、と思わず突っ込みたくなります。




いかがでしょうか。今回のFRBの予想にはこれからシビアな第二波が襲ってきて、また長きにわたって経済活動がストップするということも、ワクチンが開発されない可能性もスルーされています。




ただ、そういった可能性もあるかもしれないから、これから少なくとも2022年までは実質ゼロ金利、金融市場の混乱を事前回避する債券市場への介入を、これまで通り頑張ります。ということですね。



まあ何が言いたいのかわからないというか、特に今回は何もないんでしょう。ただそれでは済まないので、ちょっと将来に期待が持てる経済予測シミュレーションしてみました。ということでしょうか。