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トランプ大統領、1兆ドルインフラ投資計画について思ったこと

先週、トランプ大統領が1兆ドルのインフラ投資計画準備中という報道が流れ、その後株価が上がった場面がありました。上がったのはそれだけが原因というわけではもちろん無く、今なお計画の詳細については何ら知らされていません。



トランプ大統領は就任以来、インフラ整備計画をぶち上げ、昨年は民主党も提案した2兆ドルにもおよぶインフラ整備計画もあって、少なくとも大統領と民主党間で認識一致していたはず。



あれってどうなったのか?法案成立したという情報はありません。実際していないようです。そもそもお膝元の共和党が乗り気でなかった。



とはいえ今年は新型コロナの異常事態により金融、財政両面で前例無き対応が求められています。それに加えて大統領選目前ということもあり、有権者の歓心を買う大盤振る舞い、大規模な財政拡張を伴う、この類の政策が実現する可能性は小さくないでしょう。実際、民主党はトランプ大統領の発表の上を行く、1.5兆ドルにもおよぶインフラ支出計画を温めているようです。



もし1兆ドルでも、それが1年で支出、執行されるとすれば、それはアメリカのGDPが約20兆ドルの5%となり、景気押上げ効果、株価の上げパワーは凄いものがあるとは思いますが、過去の経緯を見ていると、こういった政策の期間は10年とかの長期に渡るものが多く、年ごとに換算するとそれほどの大規模ではありません。常識で考えてみれば、道路整備など10年近くかかるのはざらで、いくらコロナの異常事態でも1年やそこいらで、1兆ドル転がり込むと想定するのは無理があります。



これに加えて、所謂、真水の部分がどのくらいか?ということ。連邦政府は民間のインフラ投資の後押しします、というところも含みの1兆ドルですから、そこのあたりもよく見ておかねば、実態を見誤るでしょう。



いにしえより、共和党は平和と不況の党(ティーパーティに代表される、緊縮財政、小さい政府志向)、民主党は戦争と繁栄の党(大砲もバターも、戦争を始め、大きな政府にしたのは常に民主党)と言われます。トランプさんは伝統的共和党の大統領とは異なりますが、それでも上院マジョリティの共和党に反してまで、経済政策を押し通すことはできません。



逆にバイデンさんが大統領になり、上院も民主党が過半数を上回ることになったらどうなるか?世間では、バイデンさんが大統領になれば大企業が虐められ、株価が下がると恐れられていますが、意外にそうではなく、積極財政とそれによるドル安(インフレ)で景気拡大、株価上昇!となるかもしれません。



戦争だけは絶対に止していただくとして。