【ショック】新型コロナのせいで東京の家を失う
休日のある日の夕刻、食前の冷酒とつまみでほろ酔いのところに、03局の見慣れない番号から着信。どうせ勧誘か何か、ろくな話じゃ無いだろう、ということで普通なら無視のはずが、酔った勢いで出たところ、東京の定宿からの電話。
忘れ物でもしたかな?会員権の期限切れのお知らせ?まさか同時期の宿泊者がコロナ?
考える間もなく、「8月いっぱいで閉館します。コロナの影響で持ち堪えられませんでした。申し訳ありません。」と支配人の絞り出すような声。
私、「えーーー。」と言った後、しばし絶句。
思えばここは開館時からのご縁で、もうかれこれ20年以上お世話になっている。途中、いろいろ浮気もしたが、なぜか居心地よくて続いている正妻のような存在の穴場的小ホテル。社長さん、スタッフの多くが顔見知りで、決して高級ではないがチェックインするとなぜかホットする。うるさい団体さんや外国人も少なく、静かで家よりよく眠れる。山の手住宅街近くにあるので、公園、緑地も多く、朝散歩にも好適。
忙しい頃なんかは土日以外ずっと宿泊していたようなものなので、自分では勝手に「東京の家」と思っていた。
それが突然無くなる喪失感は大きい。酔った脳裏に昔のいろいろな場面が巡る。
「残念です。悲しいです。皆さんどうするの。なぜ。」こちらも言葉を継ぐ。
全ては新型コロナのせいで、宿泊客が3月以降激減。これからの回復の見込立たず廃業せざるをえないということ。
これって新型コロナのせい?小池のせいじゃないのか、安倍か西村か菅か。誰か責任とれよ、と電話口で叫ぶが空しい。
初めてコロナの影響をわが身に感じたかもしれない。行きつけのちいさな飲み屋さんなどは、けっこう生き延びているのに、まさか東京のど真ん中の立派なホテルが逝ってしまうとは。
感染拡大で8月中に東京へ行く予定は全てキャンセルとなっており、もう泊まることもスタッフに合うことも叶わないだろう。
「これまで本当に有り難うございました。大変でしょうが、がんばってください。」と言うのが精いっぱいだった。
これからこのような悲劇が益々増えるのではないかと危惧せざるをえない。PCRでも何でもできることは全てやって、若くて元気なものだけでも経済を必死で回さねば、この国は本当に大変なことになる。
政府(議員、役人)は真剣に国民のために至急対策を打て!