毎日積み立て生活

eMAXIS Slim 米国株式 S&P500の毎日積み立て始めました。since July 2019

ドル高というより円安の原因は日本にあり。ゆえにドル安になっても円高修正は限定的

円安が週明けも止まりません。素人目にも1ドル=126円からさらに下落しようかという雰囲気すら感じ取れます。


為替レートというと毎日報道され、また為替取引のベースとなる実際の取引によって決まるレートを指すのが一般的。


今1ドル何円、云々というものです。




これ以外に各国通貨と比較して実質的に円の強さはどのくらいだろう?という目安を「指数」で表したのが、昨今話題になっている実質実効為替レートです。


先月、日本の実質実効為替レートが1ドル=305円の頃、1970年代はじめ頃と変わらない水準になってしまったと報道されました。


なんか分かりにくいですね。


簡単に言えば、今の日本人がアメリカでお金を使ったならば、「実質的には」1ドル=305円の頃と同じくらいにお高く感じます、円の国際的購買力はそれほどまでに落ちている、ということです。


ちなみに実質実効為替レートはBIS(国際決済銀行)が算出しているので、忖度無しの客観的指数です。


ニューヨークでラーメン1杯が20ドル以上するということなので、納得せざるをえないですね。私が学生時代はアメリカに行くと、でっかいステーキやボリューム満点のハンバーガーが味はともかく激安!と感じたものでしたが、全く正反対になってしまいました。




実効為替レートにはもう一つ「名目」実効為替レートというのがあり、これは実質実効為替レートからインフレ率の要因を取り除いたもので、より実態の現行為替レートに近いともいえます。


その名目実効為替レートをみると、米ドルは年初来0.4%しか上昇していないのに対し、円は年初来5%も下落しています。

このところの円安というのはドルが高くて生じているというより、円が安くなることによる影響が遥かに大きいということです。


確かに、円は対欧州、オセアニア、アジア通貨に対しても売られているので、まさに実体通り。


アメリカのインフレもそのうち頭打ちとなり、逆にリセッションが懸念されることになれば、金融引き締め終了から緩和へと、ドル安になる流れになります。


しかし、これはイコール円高とはならないかもしれない。


異常に長期化する日銀による金融緩和と資源高、さらには日本の輸出産業の構造的苦境。


これらはアメリカの動向とは無関係に円安の潜在的要因として存在することを、今一度認識すべきとの思いを強くしました。


資産運用はアメリカを中心に外国資産でも行うことが益々重要になるのでしょう。


投資は自己責任で。