日にち薬
コロナに罹ったことはないけれども、以前にインフルエンザを拗らせたことがあります。幸い肺炎の一歩手前でなんとか回復できました。
しかし体力を消耗しており、少し歩くだけで息切れし疲れる、味覚異常になり味がわからない、といった症状が1か月近く続きました。
元の病気は回復しても、体力が戻って体が正常に機能するには、時間を要する。
お医者さんから、日にち薬で治るとよく言われたものでした。
経済も同じだと思います。
例えば米国経済はワクチン接種が奏功し、大半の地域で生活が通常に戻っています。先日はラスベガスのカジノもコロナ前の状態に戻ったとの報道もありました。
けれど、全てが元通りということではありません。
いまだに副作用や後遺症に苦しんでいます。たとえば:
・金融の大幅緩和、低金利で資産価格が上昇
・超低金利とテレワーク志向で郊外住宅建設が過熱し資材が高騰
・失業給付金が潤沢過ぎて、求職者が少なく、人で不足が顕在化
等々。
最近の各種経済指標も、概ね好調を維持しつつも意外に悪い数字があったり、というのはこういうことだと思います。
経済が完全に健康体を取り戻すまでは、どうしても時間、「日にち薬」が必要です。
なので、少しくらい失業率が改善しないくらいで、無闇にテーパリングを遅らせ、バラマキ給付金を続けるなどということは厳に慎むべきでしょう。
そんなことをすれば、インフレや財政赤字の増加、労働モラル低下など、もっと恐ろしい慢性疾患の原因となりかねません。
今の民主党やFRBの弱者救済精神は結構なことですが、やりすぎだけは勘弁いただきたいと思っています。
暴言多謝
投資は自己責任で。