【イエレン財務長官】高金利は社会のためよ。
イエレン財務長官の週末の発言が波紋を呼んでいますね。
おかげで週明けせっかく上げるはずのS&P500が下げてしまった!というのは冗談ですが、イエレン女史のご発言が聞き捨てならないのは確か。
"If we end up with a slightly higher interest rate environment, it would actually be a plus for society's point of view and the Fed's point of view."
「少し高い金利状況になるとしても、それは社会にとってもFRBにとっても確かにプラスになることです。」
これには前段があって、彼女は今は他でもない財務長官ですから、バイデン政権の4兆ドルの財政出動を推進・擁護していて、それによって少々金利は上がるでしょうが。。。
そんなことは気にするな、むしろ良いことだよ。というわけです。
そりゃバンバン財政出動すれば当然のこと増税だけでは賄いきれなくて、必然的に政府の借金が増え(=米国債増発)金利は上がります。
そうなれば民間部門(企業、個人)も影響を受け、借金している人や企業は金利負担が増えます。迷惑な話です。
株価も下がります。
それをplus for society(社会のため)とは、どういうことか?
漠然と曖昧としていて判りにくいと言えばわかりにくい。
イエレンさんの言いたいのは:
今回の4兆ドル財政パッケージはインフラ整備等で発展させ、併せて富裕層への課税などで格差是正にも寄与するから、社会に良いというのが大前提。
そのうえで、今はコロナ後の異常な低金利、お金ジャブジャブ状態だから、それはバブル、投機に繋がるし、ゾンビ企業や借金まみれの人を生みかねないから、お金に適正なコスト(=金利)が付与されて、このような状態が解消されるのは、社会の利益に合致する。
ということです。
まあ、お説ごもっともです。としか言いようがないですし、実際にそうなるでしょうが、その過程でキャピタルゲイン課税やテーパリング、フェデラルファンドレートの引き上げは避けられないわけですから、
株価は必ずネガティブ方向の影響を受けます。
それがどの程度か。深刻なのか無視できるくらいか。
私にはわかりませんし、予想はできませんが、これから米国株価が昨年のように急激な右肩上がりで推移するとは、あまり思えません。
まあ社会の為だそうですから、諦めるとしましょう。
ところでFRBのために良いってどういうこと?
投資は自己責任です。